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ITツールの機能紹介-近年追加されたスプレッドシートの新関数

つ~じ~です。長い間弊社で活用していたSeleniumIDEが本格的に使用不可になってしまってかなり落ち込んでます。あの手この手で何とか使用していたのですが、

ITトラブル解決録-SeleinumIDEの為にバックフォワードキャッシュをオフにする方法-

ついに最新版のChromeでダメになってしまったようです。仕方がないので新しい自動テストツールを模索します。


さあ、気を取り直して今月のブログ記事です。今回もまたスプレッドシートのあれそれをご紹介したいと思います。

2020年頃にスプレッドシートに追加された新関数たち

多くの会社で利用されているスプレッドシートやExcelですが、実はここ5、6年以内に多くの新しい関数がリリースされている事はご存じでしょうか?

以前本ブログでご紹介した『XLOOKUP』もその一つです。

ITツールの機能紹介-XLOOKUP-

他にも様々な新関数が提供されております。そんな新関数たちの中からいくつかピックアップをしてご紹介しましょう、常に新しい知識を取り入れることは大切です。

目次
  1. 前提知識:スピル機能
  2. 新関数1:SEQUENCE関数
  3. 新関数2:IMPORTRANGE関数

前提知識:スピル機能

新関数を語る上で前提として知っておかなければならない機能がございます。それがスピルです。

スピルとは、Excelには2019年に実装された新機能で、これもまた近年追加されたものです。スプレッドシートにはそれよりも少し前に実装されたという情報がありますが、具体的な年数に関しては正確な情報が見つけられませんでした。

スピル機能とは、関数の計算結果が『配列』『行』『列』のいずれか、つまりは複数のデータを返した場合、「関数を入力したセル」とは別のセルにもその結果データを出力させる機能です。

言葉にするとわかりづらいので、以下新関数紹介と同時にスピルの説明です。

新関数1:SEQUENCE関数

SEQUENCE(行数, [列数], [開始値], [増分量])

SEQUENCE関数は数値を入力すると連番を作ってくれる関数です、表づくりに使えますね。上記の場合は(5)と入力すると1,2,3,4,5の連番を作ってくれます。

ここで気づいて欲しいのですが、上記の画像、A1セルにしかSEQUENCE関数を定義していないのにその下のセルにも数値が出力されております。関数の入力はセル1つ、その結果は複数のセル、これがスピル機能です。近年の新関数にはこのスピル機能が多数利用されております。

スピル機能を活用する事で、1か所編集するだけで全体を更新する事が可能となります。全セルに関数を入れるよりかははるかに運用が楽です。

「その出力先のセルに既にデータが入ってたら上書きされるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、出力される先にデータがある場合はエラーとなります。勝手な上書きは発生しないのでご安心ください。

話は戻ってSEQUENCE関数ですが、引数を指定する事で「横方向に連番を展開」「2,4,6…など開始値や増分量を変化させた展開」など色々調整する事が可能です。詳細はGoogleの公式ヘルプページをご参照ください。

SEQUENCE 関数

https://support.google.com/docs/answer/9368244?hl=ja

新関数2:IMPORTRANGE関数

IMPORTRANGE(スプレッドシートの URL, 範囲の文字列)

IMPORTRANGE関数は、引数に「別のスプレッドシートのURL」「シートタブ名」「範囲」を指定すると、その「別のスプレッドシートの範囲のデータ」を「IMPORTRANGE関数入力したシート」に転写してくれる機能です。URLを跨いだデータ連携が可能となります。

上記画像を見るとさっきのSEQUENCE関数の奴と同じに見えますが、実はこちら「全く別のスプレッドシート」に「SEQUENCE関数のシートのデータ」をIMPORTRANGE関数で転写したものです。これもまた、関数の入力は1つのセルなのに複数のセルに結果を出力しているスピル機能を利用したものとなります。

IMPORTRANGE関数の指定の仕方は以下の通りです。

=IMPORTRANGE(“https://docs.google.com/spreadsheets/d/■■■■■■■■■/edit?gid=0#gid=0”, “シート1!A1:A5”)

※「■■■■■■■■■」の部分には各スプレッドシートに定義されたスプレッドシートキーが入ります。ここを記載すると弊社の実データに繋がってしまうため、伏せ字にさせて頂いております。

この関数の凄いところはリアルタイム連携であるという事です。参照先のデータが更新されればほぼリアルタイムで転写先も更新されます。「コピーデータ作ったのはいいけど更新発生のたびにコピーデータの方も更新するのは大変」といった時に使える機能です。

なお、この機能を使うためにはアクセス権限の許可が必要です。他所のデータを転写しているので当然ですね。

補足ですが、IMPORTRANGE関数は以下のように

=IMPORTRANGE(“■■■■■■■■■”, “シート1!A1:A5”)

スプレッドシートキーだけを指定しても使えます。ただ状況によってはURL形式で記録されていた方が都合がいい場合もございますので、状況に応じて使い分けてください。


他にも数多くの新関数がございますが、あまりいっぱい書いてしまうと次のブログネタがなくなブログを閲覧してくださる皆々様方の為に一度に取り入れる情報量が適度となるよう、本稿はここまでとさせて頂きます。本当です。ハイ。

自動テストまじどーしよーな状態から脱していないですが、何とかしていきたいです。今回はこれにて。

SpreadSheetスピルスプレッドシート

  つーじー   2025年2月14日


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