ダイバーシティ
【kitsu】です。
横浜のものづくり企業を応援するプロジェクト「はまリンク」のお仕事の一環として
先ほど、ご近所の日産自動車グローバル本社で行われるシンポジウムに参加してきました。
パネルディスカッションのテーマは【横浜ものづくりと未来】
ダイレクトです。キャッチーです。内容は、後日「はまリンク」メンバーと共有したいと思います。
ここでは、パネルディスカッションの前に行われた、
日産自動車ダイバーシティディベロップメントオフィス室長がする基調講演
「日産のダイバーシティの取り組み」のお話を少し。
ここでいうダイバーシティとは、お台場のショッピングモールのことではないですよ。
ガンダム立像が浮かんだあなたは少しだけ正直な人です。(仲良くなれそうです)
ダイバーシティとは、直訳すると【多様性】
「幅広く性質の異なるものが存在すること」「相違点」だそうです。
組織でのダイバーシティとは、
さまざまな違いを尊重して受け入れ、「違い」を積極的に活かすことにより、
変化しつづけるビジネス環境や多様化する顧客ニーズに最も効果的に対応し、
企業の優位性を創り上げること、とあります。
日産自動車では、1999年にカルロスゴーンCCOが就任したとき、
その時がまさに黒船の襲来のごとき変化の始まりだったようです。
日本の美徳ともいわれる意志疎通の一形態「あ・うん」
これがまったく意味をなさないことになった、と。
黙っていても君と僕は理解し得るんだ。
そーんなことができなくなった、と。
そこで室長は【共感力】をキーワードに日産自動車のあらゆる組織にダイバーシティの浸透を図ったのでした。
まずはジェンダーの部分から。
車を購入するときに、「この車にする!」と決めるのは男か女か?
日本では、車検証の記名欄にある名前は、男性70%女性30%だそうです。
しかし、「この車にする!」との意思決定をしたのは実に女性が60%なんだそうです。
アメリカではこの数値が実に85%になるそうです。
女性の価値観を重要ファクターとして商品企画の段階から組み込まないとお話にならない。
実際に女性のみの開発チームをつくり、そのチームはチャイルドシートから子供を降ろす母親がどのような態勢をとるのかを観察しまくったそうです。
そしてドアの開閉角度を大幅に広くした車を開発したということでした。
商品企画だけでなく、販売の現場でも商品説明をするに女性のトークが必要だそうです。
男性はどうしても車のスペックなど機能面に偏って細かい説法になりがちですが、女性の全体を捉えた丁寧なトークも必要だということでした。
今、日産自動車の新卒採用は、女性の割合は事務職が54%、技術職は22%。(←この部分が一番感心した)
日本を代表するものづくり企業の現場はそんな状況だそうです。
「はまリンク」が優位性をもつためのヒントになりそうです。
では、よい週末を!