ファイルドライブをクラウド化した話 はじめに すこし前のはなしですが、共有フォルダをオンプレからクラウド化しました。 この会社にはいったころ(10年前くらい?)は覚えていませんが、数年前から社内にNASを置いて利用していました。 QNAPのTS-???っていうミドルレンジの製品です。 こんなやつ ディスクスロットが2台あって自動的にRAID構成にできたり、筐体を複数台設置してホットスタンバイにできたり、コストパフォーマンス最高って感じでした。ネットワーク越しでも遅延なく利用できてよかった。 課題 使いやすさは問題なかったのですが、結構な課題がありました。 バックアップ クラウドへのバックアップ機能があるんだけど、家庭ではなくオフィスでの利用だと同期の遅延や書き込みエラーが発生して不安な感じでした。 そもそも公式サイトにもSOHO向けって書いてあるので、10人以上で利用するのは前提が間違ってたのかもしれない。ローカルネットワーク内のファイル同期は全く問題ありませんでした。 パーマリンクが共有できない ネットワークドライブなので、URLや固定リンクが発行できません。全員同じドライブとしてマウントすればいいんだけど。でもうちの場合WinとMacが混在してるので、それも難しかったです。 ディスク故障 これが一番ストレスです。業務でガリガリ書き込むので、ディスクが定期的に故障します。RAID&ホットスタンバイなので、業務的な影響はありませんでしたが、壊れる→Amazonでディスク注文→入れ替え→RAID同期待ち(この間にもう一本壊れたらめんどくさいなーって考える)が一年に一度くらいですが定期的に発生するので、ちょっと時代的にナンセンスだよな、と思っていました。 停電対応 最低年1回のビル停電のたびに、集合後の電源オフと就業前の電源オン、動作確認が必要でした。めんど。 アカウントとアクセス制御 アカウントと各フォルダへのアクセス権の追加/変更/削除がとにかくめんどくさかったです・・・ブラウザからできるんだけど、ひと手間あるのでできるなら減らしたかった。 課題まとめ 結局のところ、人的コストが一番かかっていました。 クラウド化 ということで、結構な課題があったのでクラウドに移したほうがメリットがあると判断しました。 クラウド化にあたり、以下の選択肢を検討しました。 Googleドライブ Dropbox Box ニフティークラウドのオブジェクトストレージ 上3つはもともと利用していました。あと検討しなかったけどさくらインターネットのWebDAVはよかったかもしれない。ちょっと高いけど。 Google ドライブ いろいろ考えた結果、Googleドライブに決めました。判断ポイントは以下のとおりです。 信頼性 重視しました。 Google, Amazon, Microsoftくらいの規模感だと安心。 コスト もともとGSuiteを利用していたので、ビジネスプランにアップグレードするだけでよかった。もともとGoogleを利用していなかったら結論は変わっていたかもしれない。 クライアントソフトウェア Googleが開発しているドライブファイルストリームの使い勝手がよかったです。 ドライブ ファイル ストリームを導入する 結果 使いやすく、ネットワーク遅延も若干で、今の所問題ないです。最近、Microsoft Officeのファイルがブラウザ上で開けるようになったので、より使いやすくなりました。 クラウド化に抵抗があったメンバーも、ドライブファイルストリームでローカルファイルと同じ操作で利用できるため、スムーズに移行ができました。 課題 ユーザーの追加 ファイルのアクセス制御がもうちょっとやりやすくなってほしい。グループ/チームのような概念がないので、人の追加には少し手間がかかっています。オンプレの頃よりはよくなったけど。 バックアップ Googleドライブがファイルの履歴管理を自動でしてくれるんだけど、全体を断面で切り取ったバックアップができていないです。やりたい。 ということで、 おすすめです。ビジネスプランのGoogleドライブ。 DFSDriveDrive File StreamGoogleGoogle DriveGSuiteNASQNAPドライブFileStreamネットワークドライブ共有 Tweet