暮古月 2022
師走に入るとさすがに冬の寒さ、という気温になりました。
寒くなればなったで出かけるのが億劫になるのですが、夏よりは断然歩き易い気温です。
張り切って長谷寺まで紅葉狩りに出かけました。
曇天模様だったからか、はたまた夜間ライトアップがある為か、単に朝早い時間だったせいか……長谷寺にしては人が疎らだった印象です。
比較対象が紫陽花の時期だから、余計疎らに感じるのかもしれませんが。
ともあれ、人が少ないうちに回ってしまおうと散策開始です。
紅葉の絨毯を撮ろうと思ったら思わぬところにお地蔵様がいらっしゃってテンション上がったり、階段を登って振り返るとグラデーションが美しくて撮りまくっていたせいか、唐突にお庭を手入れされていた方に話しかけられるイベントが発生しました。
小心者かつ人見知りには高難易度の突発イベントでしたが、お話は大変ありがたい内容でした。
挙動不審にならずにクリアできてホッと一息。
さて、イベントの成果ですが、なんでも珍しい椿があるとのこと。
椿が写ってませんがミスではありません。
その名も金魚葉椿という椿だそうですが、葉が金魚のような形をしているのだとか。
確かに言われてよくみれば、葉の先が金魚の尾びれのように分かれてました。
残念ながら花と一緒に撮ることは出来ませんでしたが、またの機会という楽しみが出来ました。
登っていくと、地蔵堂が見えてきます。
こちらの紅葉のしみじみとした風情に浸りつつ、側にある卍池に紅葉が浮かぶ様は目に楽しくもありました。
本堂に辿り着いたところで、青息吐息を整えるべく一休みしつつお茶で水分補給。
その後は経堂の方へと歩を進めます。
この経堂脇にある竹の佇まいが好きで、訪れる度に経堂の外を回ってしまいます。
回るなら経堂の中だろう(マニ車を回せる、はず)と思いはするのですが、ついつい竹に引き寄せられてしまいます。
竹を堪能後は、眺望散策路を登ってみました。
紫陽花の時期は色とりどりで華やかですが、今回は紅葉一色……かと思いきや、水仙も咲いていたりしました。
冬の澄んだ空気に水仙の白が映える姿で、疲れが一瞬だけ吹き飛びます。
疲れが吹き飛んだのは本当に一瞬だけなので、眺望散策路を巡った後は、一服して疲れを癒しました。
カレーが名物なのだそうですけども、甘味の誘惑の方が強かったのでした。
力の戻った足を、もう少しと延ばして書院の方へ。
枯山水は何時までも見ていたくなるのですが、ボーっと見ていても迷惑なので後ろ髪を引かれつつ弁天窟の方へ。
この弁天窟前の紅葉は圧巻という感じでした。
奥に鳥居が見えるせいもあるのかもですが、目の高さで滝が流れるような紅葉が見られたというのがあるかもしれません。
この後は弁天窟を拝見して、長谷寺での紅葉狩りを終えたのでした。
今年も楽しく無事に植物鑑賞出来て、ホッと一息な年末。
今年は、少しずつ以前の日常へ戻りつつある一年でもありました。
もちろん全てが以前通りに戻ることはないにせよ、新しい習慣と併せて、来年はより良い日常に戻れるようにと願うばかりです。