前回の続きで今回は「使用性」についてまとめます。「使用性」は想定される利用者・利用状況において、どれだけ使いやすいかの度合いです。
解説記事はこちら
ソフトウェアの「品質特性」とは?8つの品質特性と31の品質副特性を詳しく紹介
「使用性 (Usability)」には6つの品質副特性があります
- 適切度認識性(Appropriateness recognizability):ユーザーが「ニーズを満たしている」と感じられるか
- 習得性(Learnability):ユーザーが使い方をストレスなく効率的に習得できるか
- 運用操作性(Operability):運用者が操作しやすいか
- ユーザーエラー防止性(User error protection):ユーザーの誤操作を防止できるか
- ユーザーインターフェース快美性(User interface aesthetics):ユーザーが満足できる色やデザインか
- アクセシビリティ(Accessibility):年齢や身体障害の有無を問わず幅広い人々が利用できるか
今回も、イメージしやすいように例を考えてみます。
| 種類 | 副特性 | 例 | テスト観点の例 |
| ECサイト | 適切度認識性 | サイトの構造と検索機能による、ユーザーが必要な情報を素早く見つけられること | ユーザーに特定の情報(例:返品)について検索してもらい、規定時間内に目的のページに到達できるか |
| 習得性 | 初めてサイトを利用するユーザーが、マニュアルなしに直感的に操作を習得できること | 初回ユーザーが会員登録~購入完了まで独力で完了できるか、操作手順が正しいか | |
| 運用操作性 | 運用者による大量の在庫情報の一括登録・更新操作の効率的な実行 | 在庫情報一括更新などの操作完了までの所要時間が規定内に収まるか | |
| ユーザーエラー防止性 | クレジットカード番号入力欄での、数字以外の入力や桁数オーバーの防止 | フォームに不正なデータ(例:全角数字)を入力し、適切なエラーメッセージが表示され、不正な送信が防止されるか | |
| ユーザーインターフェース快美性 | サイトの色使い、フォント、レイアウトがユーザーにとって魅力的で満足できるものであること | デザインの美しさや親しみやすさについてユーザーに評価してもらい、規定の満足度が得られるか | |
| アクセシビリティ | 視覚に障害のあるユーザーが、ブラウザの機能で文字サイズを容易に変更できる | キーボード操作のみで主要機能が利用できるか、スクリーンリーダーでの読み上げが正確か※ | |
| 求人サイト | 適切度認識性 | サイトのロゴやレイアウトから「求人サイトである」こととその信頼性が直感的に伝わること | トップページおよび主要ページにて、初めて訪問するユーザーが数秒でサービス内容や信頼性を把握できたか |
| 習得性 | 初めて応募するユーザーが、複雑な説明なく応募フォームの記入方法を理解できること | 初回ユーザーが会員登録~求人応募まで独力で完了できるか | |
| 運用操作性 | 運用者による応募者のステータス変更や一括メール送信などのスムーズな実行 | 運用者に応募者管理などの作業を依頼し、操作完了までの時間が規定値内に収まるか | |
| ユーザーエラー防止性 | 応募ボタンを押す前に、必須項目の未入力やデータの矛盾があればエラーメッセージを表示する | 応募フォームで必須項目を空欄にしたまま応募ボタンを押した際に、エラーメッセージが表示され、送信が阻止されるか | |
| ユーザーインターフェース快美性 | 管理画面が一貫性のあるデザインであること | 視覚的な満足度と一貫性に関する評価をしてもらい、デザインガイドラインと乖離がないか※ | |
| アクセシビリティ | 求人情報やボタンの文字色が、背景色に対して十分なコントラスト比を持っていること | 文字と背景色のコントラスト比が適切か※ |
※WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)に基づく。障害のある人や高齢者など、誰もがウェブサイトやウェブコンテンツを公平に利用できるようにするための国際的なガイドライン。
ユーザーが満足する地点がどこかと考えると範囲が広すぎて把握しずらいですが、例を書き出すうちに絞れてきたように思います。今回は難しかった。次回「信頼性」に続く。
余談
アイキャッチは、紅葉終わりの池上本願寺です。桜が見事らしいので次は春に行ってみます

おしまい。ここまで読んでいただきありがとうございました。




