品質管理部に5名が所属している現状を踏まえ、QAチームに求められる役割について、その課題と将来展望を含めて整理しました。
QAチームとは
品質保証の専門性とテスト実行の効率性を両立させ、開発プロセス全体に貢献するチームです。
専門性の高い役割
・テスト戦略の策定:テスト計画、設計レビュー、品質目標の設定を主導する。
・テスト自動化の推進:集中的に自動化に取り組み、プログラミングやDevOpsの知識を活用して効率化を図る。
・品質改善の提言:品質分析を通じて、組織全体の品質底上げに向けた改善策を提案する。
・テスターの育成:チーム全体のスキル向上を目的とした育成を行う。
テスターの役割
・テストの実行と報告:主な業務はテスト実行と不具合の発見・報告です。
・スキルアップ:自動テストの実行・結果確認、基本的なテスト設計の補助、探索的テストなど、多様なスキルを習得し、業務の幅を広げることが期待されます。
QAチームの課題
最大の課題は、「限られた人数で最大の効果を出すための戦略的な品質保証」です。これを解決するために、開発者による単体・結合テストの徹底や、開発プロセスの早期段階から品質を確保する「品質のシフトレフト」が強く求められます。
将来展望
- 自動化とAI活用:AIの活用が加速し、テスターの単純作業は減少します。より高度な問題特定や自動化への関与が求められるようになります。
- DevOps/DevSecOpsへの貢献:セキュリティQAの強化が進み、QAチームがDevOpsやDevSecOpsの推進役となることが期待されます。
それぞれの役割の変化
- 専門性の高い役割:自動化率向上、リリースサイクル短縮、致命的な不具合流出防止など、ビジネスインパクトにつながる成果が求められます。そのため、高い専門性と貢献度がこれまで以上に重要になります。
- テスター:テストの網羅性、不具合報告の質、実行効率といった面で、前述のようなスキルアップが期待されます。
まとめ
限られたリソースで最大の品質効果を生み出すには、専門性の高いメンバーが自動化やプロセス改善を主導し、テスターのスキルアップを促すことが重要です。戦略的QAとテスト実行のバランスが、今後のチーム運営の鍵となります。技術進化に継続的に対応していくことが不可欠です。
- DevOps:開発(Development)と運用(Operations)を組み合わせ、開発プロセスを効率化し、迅速かつ安定したサービス提供を目指す文化や手法。
- DevSecOps:開発(Development)、セキュリティ(Security)、運用(Operations)を連携させ、ソフトウェア開発全体にセキュリティを組み込むアプローチ。
- 戦略的QA:組織の目標に基づき、開発の初期段階から品質を作り込むための計画的な活動。
余談
アイキャッチはある日の湯河原駅です。

推しの冷やし鶏清湯ラーメンも載せておきます

おしまい。ここまで読んでいただきありがとうございました。