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CentOSのMTAを変更する

CentOS6系のサーバーで、標準のMTAがSendmailだったのでPostfixに変更しました。alternativesというパッケージを操作したので作業記録です。

ちなみにMTAはメール転送エージェント(Mail Transfer Agent )のことです。
CentOS(おそらく6系まで)にはalternativesというパッケージがあり、同様のサービスに対して、複数のパッケージを管理・変更することができます。
ためしに、alternativesコマンドを実行してみます。
#alternatives
alternatives バージョン 1.3.49.5 - Copyright (C) 2001 Red Hat, Inc.
これは GNU 一般公有使用許諾書の規定の元で自由に再配布することができます。

使用法: alternatives --install <リンク> <名前> <パス> <優先度>
                    [--initscript <サービス>]

                    [--slave <リンク> <名前> <パス>]*
       alternatives --remove <名前> <パス>
       alternatives --auto <名前>
       alternatives --config <名前>
       alternatives --display <名前>
       alternatives --set <名前> <パス>

共通のオプション: --verbose --test --help --usage --version
                --altdir <ディレクトリ> --admindir <ディレクトリ>

MTAの変更

まずは現状確認です。–displayオプションを実行します。
alternatives --display mta

mta - ステータスは手動です。
リンクは現在 /usr/sbin/sendmail.sendmailを指しています。
/usr/sbin/sendmail.sendmail - 優先項目 90
 スレーブ mta-pam: (null)
 スレーブ mta-mailq: (null)
 スレーブ mta-newaliases: (null)
 スレーブ mta-rmail: (null)
 スレーブ mta-sendmail: (null)
 スレーブ mta-mailqman: (null)
 スレーブ mta-newaliasesman: (null)
 スレーブ mta-aliasesman: (null)
 スレーブ mta-sendmailman: (null)
/usr/sbin/sendmail.postfix - 優先項目 30
 スレーブ mta-pam: /etc/pam.d/smtp.postfix
 スレーブ mta-mailq: /usr/bin/mailq.postfix
 スレーブ mta-newaliases: /usr/bin/newaliases.postfix
 スレーブ mta-rmail: /usr/bin/rmail.postfix
 スレーブ mta-sendmail: /usr/lib/sendmail.postfix
 スレーブ mta-mailqman: /usr/share/man/man1/mailq.postfix.1.gz
 スレーブ mta-newaliasesman: /usr/share/man/man1/newaliases.postfix.1.gz
 スレーブ mta-aliasesman: /usr/share/man/man5/aliases.postfix.5.gz
 スレーブ mta-sendmailman: /usr/share/man/man1/sendmail.postfix.1.gz
現在の「最適」バージョンは /usr/sbin/sendmail.sendmail です。
MTAごとに優先項目(優先度)が設定されていることがわかります。高いほうが優先されるので、このサーバーではSendmailが優先されるようです。
利用するMTAをPostfixに変更してみます。–configオプションを利用します。
# alternatives --config mta

2 プログラムがあり 'mta' を提供します。

  選択       コマンド
-----------------------------------------------
*+  1           /usr/sbin/sendmail.sendmail
2           /usr/sbin/sendmail.postfix

Enter を押して現在の選択 [+] を保持するか、選択番号を入力します:2
変更を確認します。アスタリスクがなにかわからない
# alternatives --config mta

2 プログラムがあり 'mta' を提供します。

  選択       コマンド
-----------------------------------------------
*   1           /usr/sbin/sendmail.sendmail
+ 2           /usr/sbin/sendmail.postfix
これでPostfixが利用されるようになりましたが、優先度が変更されていないため、サーバー再起動時にSendmailが優先されてしまいます。
優先度を変更します。今回はsendmailの優先度を0にしました。
alternatives --install /usr/sbin/sendmail mta /usr/sbin/sendmail.sendmail 0
サーバーを再起動して状況を確認。Postfixが利用されています。(アスタリスクはなんだろう・・・)
# alternatives --config mta

2 プログラムがあり 'mta' を提供します。

  選択       コマンド
-----------------------------------------------
   1           /usr/sbin/sendmail.sendmail
*+ 2           /usr/sbin/sendmail.postfix

Enter を押して現在の選択 [+] を保持するか、選択番号を入力します:
CentOSLinuxmta

  kaneko tomo   2020年1月6日


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