試験仕様書作成時に注意していること④
前回に引き続き、試験仕様書を作成しているときに注意していることについて執筆してみようと思います。
前回のおさらい
なるべく他の資料と同じ単語/文字列を使う。
本題
今回は試験内容の記載についてです。
注意していること④:分岐を含む一連の操作を確認するとき、矛盾が発生しないようにする
情報の更新をする際「更新しますか?」といったダイアログが表示される場面は見たことあると思います。
※↓はメモ帳での似たようなダイアログ
例えば、保存ボタンを押下するとOK/キャンセルボタンのダイアログが表示されるようなサイトがあるとします。ここで各ボタン押下時の操作を確認しようとすると以下のような試験になると思います。
・保存ボタンを押下する ⇒ OK/キャンセルボタン付きの確認ダイアログが表示されること
・OKボタンを押下する ⇒ 設定した内容が保存されること
・キャンセルボタンを押下する ⇒ 元の画面が表示されること
ただあまり意識せずに試験仕に順に書いてしまうと、以下の問題が発生します。
OKボタンを押下したときには保存が完了しており別の画面に移っているので、画面にキャンセルボタンがない状態になり試験ができなくなる
上記は単純な例なので流れを読めば理解できるとは思います。ただ同様のことが複雑なシステムや操作でも発生したりします。それに加え試験対象への理解度がメンバによって異なっていたりするので、可能な限りどんな人でも同じ操作をするように意識して試験仕を整備する必要があると思っています。
以下は解決策の一例です。
・操作する画面を明記する
⇒大中小項目側に「確認ダイアログ」など画面を明記しておく。
・操作手順に対象となるボタンに辿り着く操作を全て記載する
⇒試験の内容を「保存ボタンを押下して、キャンセルボタンを押下する」にする。
・ 前提の試験内容を明記する
⇒前提条件に「No1の操作実施後に行う」など分岐する直前の試験を明記しておく。
但し上記の対策はいずれも試験仕のボリュームが大きくなる対策なので、その分整備に時間がかかってしまうデメリットもあります。また文章量が多くて誤解を招くということもあります。
PJに合わせた試験仕の粒度という前提のもと、なるべく良い試験仕になることを目指します。
操作中に操作が分岐するときに記載は今でも迷っているので、他に良い解決策があれば共有いただけるとありがたいです。
まとめ
今回も試験仕様書作成時に注意していることについて執筆してみました。
毎回同じこと記載していますが、試験仕様書の形に正解というものはなく「こうしなければならない」というものではないため、状況に応じて参考にしてください。
次回も同じように試験仕様書作成時の注意点について執筆しようと思います。よろしくお願いいたします。